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レジュハ/スロヴァキア・フィルの「未完成」

爽やかで滋味なレジュハの未完成(戻る


Symphony レーベルのCD( P & C 1991 Disky. Marketed and distributed in the Benelux Communications bv. licensed from Intersound Inc. )で 1998年ころに英国の通販 CD Selections で 0.99ポンドで捕獲したはずです。 いわゆるバッタもんCDを漁っていたころですね。 CD Selections のカタログからコシュラー/スロヴァキア・フィルのシューベルトの交響曲第5番を見つけ、これを目当てに購入したのですが、カプリングされていたこちらのレジュハ指揮による未完成交響曲にぐいっと惹きこまれてしまいました。

どちらかというと軽量級の演奏なんですが、各パートをしっかりと鳴らしているのが特徴でしょう。 そしてそれらが重くならず、充実感と爽やさを持ち合わせた演奏になっています。 またスロヴァキア・フィルの素朴な味わいもよく引き出されているのではないでしょうか。 全奏になったときの音の分厚さや底力、また音の艶といった面では一歩譲るところはあります。 トランペットが少々甲高い音で聞えるせいもありますし、木管楽器の響きなども素朴です。 でもそれを上回る誠実さややる気を強く感じる滋味あふれる演奏です。

未完成交響曲については、カンテルリ/フィルハーモニア管の演奏が長くデフォルトになっていました。 この演奏が軽量級だったので、だからどうしてもドイツ風の重厚なのは聴いていてしんどくなってくるのですけど、レジュハの演奏はまずこれをクリアしています。 第1楽章の冒頭も重厚な感じはしますが、まったく押しつけがましさといったものはありませんね。 各パートがしっかり鳴っているので、それら追いかけて聴いていくとすっーと入ってゆく感じです。 特にヘッドホンで聴いていると、右からヴィオラ、チェロなどがしっかりと鳴っていて、これが音楽の充実感につながっているように思います。 とても丹念な仕事ぶりです。 そして第2楽章の冒頭もまた管楽器と弦楽器がやさしく呼応し、弦楽器もヴァイオリンとヴィオラが左右に分かれての音のやり取りが明確。 ここに色々な楽器が次々と絡んでくるのですが、これもとても自然で素晴らしい。 絡んでいる木管楽器の媚びない響きといったのも個人的な嗜好に合っていて好感が持てます。 ただ演奏全体に色気とか艶といったものはあまり感じられないように思うのはスロヴァキア・フィルの特性かもしれませんね。 重厚感で濃厚さを求める人には食い足りないのかもしれませんけれど、構成感をはっきりともたせた誠実な演奏です。

このCDによってビストリック・レジュハ(Bystrik Rezucha)という指揮者は良い意味での要注意人物になっています。 どんな経歴の持ち主かは分かっていませんが、幽霊ではないでしょう。 とにかく的確なオーケストラ・コントロールをする実力者であることには間違いなさそうです。

1ポンドは200円弱ですね(2002.10現在)