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第16回 グリーンコンサート(みどり会CSR活動)

たのしい音楽の数々戻る


第16回 グリーンコンサート(みどり会CSR活動)
2004年4月11日(日) 14:30 森ノ宮ピロティホール

第1部 グリーンブラスオルケスタ (指揮:鈴木竹男)
   ■中南米リズムの旅
    コンドルは飛んでいく、マンボNo.5、ビギン・ザ・ビギン、
    イパネマの娘、サンバブラジル、花まつり 他

幕間  ユニチカ金管五重奏団
    ありし日の草競馬、フニクリ・フニクラ

第2部 男声合唱団「ネクスト」 (指揮:阿部良行、伴奏:阿部和子)
   ■女シリーズ
    「ウェストサイド物語」よりマリア、「カルメン」よりハバネラ、
    リリーマルレーン 他

第3部 グリーン交響楽団 (指揮:高谷光信)
   ■音楽オモチャ箱♪♪♪
    キャンディード序曲
    コッペリア組曲
    パリのアメリカ人
    ラプソディ


前半のブラス・オケによるラテン・ナンバーが良かったですねぇ。 「安田の部屋」でも取り上げていますけど、「イパネマの娘」「マンボ第5番」「ビギン・ザ・ビギン」など、ムード音楽と呼ばれているこれらの音楽って大好きなんですよね。 ビッグ・バンドってなかなか聴くチャンスがないし、これは本当にいい機会でした。 とても楽しめました。
中プロの男性合唱団もいい味出してましたよ。 コンクール向けの杓子定規なコーラスではなく、また女性を主題にした趣向もとても面白かった。 何より出演された方の年齢(年輪?)からにじみでてくる親しみが何ともいえません。 こちらも存分に楽しませてもらいました。 暖かい感じのするコーラスっていいですね。
最後のオーケストラ演奏はとにかく気合入ってました。 ストレートな音楽で、元気いっぱいでしたね。 ホールの響きがデットなせいでしょうか、荒っぽい演奏では決してないのですけれど、ストレートすぎて少々うるさい感じに聞こえなったのも否めませんでした。 でもこれまでのプログラムに元気がありましたしね、オーケストラもこれくらい頑張らないと、クラシックってかしこまってて堅苦しい・・・みたいな感じになってしまうでしょう。 だからこれでよかったと思います。 じっと耳を澄まして聴くだけがクラシックではないですものね。 そういった意味でも、ラストの外山雄三の「ラプソディ」はうってつけな選曲で会場もノリノリでしたね。
そしてフィナーレは、会場の全員で「世界に一つだけの花」を合唱。 伴奏がとっても難しかしくてね、あまり歌わず(歌えず)、そのぶんまじまじと歌詞を読んでいたんですけど、とってもいい歌詞ですね。 たのしい時間をたっぷりと過ごさせていただきました。


さて、簡単にコンサートを振り返ってみたいと思います。

子供達はスカウト活動、嫁はんはその保護者会でおでかけ予定。 僕はこのところの体調不良からぐったりとしています。 家で休んでいたら一人でのんびりできてよかったのかもしれませんけど、じっとしてても時間はただ過ぎるだけですので、せっかくご招待いただいたグリーンコンサートに行くことにしました。 とにかくいい天気ですしね、ちょっとは外に出ないダメですよね。
そんなことで別にぐずぐずしていたつもりはありませんが、結果的にぐずぐずになっていて、会場に到着したのは開演10分前。 会場には多くの方が入っていました。 良さそうな席はみんな埋まっているので、後ろから6列目あたりかな、右端のサイドのW−23に座りました。 通路に面しているので楽そうですしね。 ほんと最近、楽なところばかり選んでいるような・・・軟弱ですね。

さて、定刻。 会場はほぼ9割は入っていました。 グループ企業の親睦および音楽を通じた社会貢献活動ということで海外からの留学生も招かれているとのことです。

まず最初は、グリーンブラスオルケスタによる演奏。 グループ各社の吹奏楽団が一体となった総勢100名からなる団体で、チューニング時の音圧にまず吃驚しますね。 空気が押し寄せてくるみたいな感じです。
今回は中南米音楽とのことで、パーカッションのリズム部隊が大活躍でしたね。 大好きなんですよね、このようなリズミカルな音楽。 拙サイト「安田の部屋」でもムード音楽として取り上げていますけど、実際にビックバンドによる演奏って聴くチャンスがないので、これは本当にいい機会でした。 
最初は「コンドルは飛んでいく」、ちょっと知らないメロディが沢山あっておやって思う部分もありましたけど1本だけ加わっているファゴットが頑張ってました。 2曲目はマリアッチ楽団による「ワークソング」、トランペットのソロが見事なビッグバンド・ミュージック。 3・4曲目は続けて「ビギン・ザ・ビギン」「エル・クンパンチェロ」となり、このあたりからパーカッションが大活躍。 会場の空気もぐんとノッてきたようです。 特に「エル・クンパンチェロ」はアップテンポなんで迫力もありました。 ここからキューバ音楽とのことで「おもちゃのチャチャチャ」「(失念)」「マンボNo.5」を続けて演奏。 このようなビッグバンドでは影に隠れてしまいがちな、クラリネットやフルートが柔らかい響きで色をつけていました。 次はタンゴの名曲「ラ・クンパルシータ」を情熱的に演奏し、ブラジルに渡ってボサノヴァ「イパネパの娘」とサンバの「サンバ・ブラジル」。 これらもパーカッションが巧みで楽しくなりますね。 それにフルートやサックスのソロも入ってきますし、最後には会場の拍手も加わって大いに盛り上がっていました。 そしてアンコールとして「花まつり」。 クラリネットの暖かい響きが心地よかったですね。 そしていずれの曲・演奏とも、きちっとしたなかにも楽しさがあふれてて、とても楽しい音楽でした。

幕が降り、ステージを整理する間、舞台袖に先ほどの演奏にも参加された(?)ユニチカ金管五重奏団の方が登場。 トランペット2本、ホルン、ユーフォニューム、チューバの5人によってまず「ありし日の草競馬」の演奏。 楽器で馬の嘶(いなな)きを模した音を随所に盛り込んだ自由な変奏曲形式の草競馬でした。 馬の嘶きの音って、やっぱりウケますね。 そして「フニクリ・フニクラ」も自由な変奏曲形式で、速くしたり遅くしたり、お客さんの耳をひきつけていました。

準備が整って、第2部の男声合唱団の登場。 2年前に諸般の事情から解散した阪急東宝グループ男性合唱団のメンバーや指導者が中心になった男声合唱団「ネクスト」の舞台も趣向を凝らした面白いものでした。 コンクール向けの杓子定規なコーラスではなく、何より出演されている方々の年齢(年輪?)からにじみでてくる親しみが何ともいえません。 こちらも存分に楽しませてもらいました。 
幕が上がると、舞台左に白シャツの一団、右に黒シャツの一団が手に赤いバラ一輪を持って立ち、「♪ どんなに考えてみても・・・女って・・・」とピアノ伴奏で歌いはじめます。 するとそこに美女がステージを横切って、心の動揺が演出されるという感じです。 指揮と指導をされている阿部良行さんの甘い声によるナレーションでステージは進行、「さっちゃん」、ウェストサイド物語から「マリア」、カルメンから「ハバネラ」と進んだとき、ここで真っ赤なドレスのカルメンが現れてコーラスを乱します。 けっこうベタなギャグというか、動作なんですけどね、演じられている方々のお人柄が良いのでしょうね、ほんわかな空気が漂ってくるんですよね。 若造ではこうはいかないでしょう。 そして最後に「リリー・マルレーン」を歌ったあと、冒頭の「♪ どんなに考えてみても・・・」と歌うと先ほどのカルメンも登場、一列になり、それぞれ手に持っていたバラを会場に投げて幕となりました。 こんな暖かみを感じさせるコーラスってのもホントいいですね。 楽しませてもらいました。

15分の休憩のあと、いよいよグリーン交響楽団の演奏です。 こちらの演奏はとにかく気合入ってましたね。 若い指揮者ってこともありますけど、ストレートな音楽で元気いっぱいでした。 ただ、ホールの響きがデットなせいでしょうか、荒っぽい演奏ではないのですけどね、ストレートすぎて少々うるさく感じた部分があったことも否めませんでしたけれど。 でもこれまでのプログラムには元気がありましたしね、オーケストラもこれくらい頑張らないと、クラシックってかしこまってて堅苦しい・・・みたいな感じになったでしょう。 だからこれでよかったと思います。 じっと耳を澄まして聴くだけがクラシックではないですものね。 

真っ暗な舞台にオケのメンバーが座っています。 その暗がりに指揮者の高谷さんがそっと指揮台に乗り準備OK、で、照明が点灯すると一気呵成にバーンスタインの「キャンディード序曲」が始まります。 元気に飛び出した、まさしくそんな感じなストレートな音楽。 ホールの響きの関係でしょうか、また曲本来の持ち味もありますけど、ややうるさくも感じるほどの元気の良さでした。 あとで解説の方も言われていましたが、玩具箱をひっくり返したような楽器の音を楽しむといった感じでした。
さて、いきなり飛び出したものだから、2曲目ドリーブの組曲「コッペリア」の前にチューニングを実施。 そしてこの「コッペリア」では「前奏曲」「ワルツとマズルカ」「チャルダッシュ(?)」「スラブ民謡の変奏と主題」の4曲が演奏されました。
「前奏曲」は柔らかいホルンの響きによって始まり、お馴染みのメロディを熱っぽく演奏、メリハリをつけてぐんぐんと曲を進めていきました。 ちょっとメリハリつけすぎかなぁ〜とも思いました。 「ワルツとマズルカ」での暖かなメロディをヴァイオリンが柔らかく響いてました。 しかしここでも熱っぽく曲を進めていったようです。 「チャールダッシュ」はタイトな開始からよくオケを鳴らし、大きな音量を出していました。 「スラブ民謡の変奏と主題」も基本的に元気な音楽でしたね。 いずれもオケの一生懸命さが伝わってくるような音楽でした。 もうちょっとバレエ曲らしい、コクとかタメみたいなものが欲しいなぁ〜なんて思いましたけど。 指揮者もオケも真面目でストレートなのでしょうね。 

メンバーが一部入れ替わり、ガーシュウィンの「パリのアメリカ人」。 こちらはやや抑え目な感じでスタートしました。 やや遅めのテンポから情感をこめた演奏が続きます。 ぐっと盛り上げてからホルンによるヤンパパパン・パ〜ンのファンファーレ、よかったですね。 オーボエの人は顔を真っ赤にして旋律を吹いているし、トランペットも頻繁にミュートを付けたり外したりと大変です。 ソロヴァイオリンも懐かしさを感じさせる繊細さ、サックスのソロも瞑想的な感じでよかったな。 全体的にゆったりとしててちょっとのどかな感じもしましたけど、フィナーレになると一気に盛り上げ、緩急つけた音楽として曲を締めました。 ストレートな音楽つくりでしたけれど、ブルージーな感じはよく出ていましたね。 ブラボーもかかっていました。

ここでまたメンバーが一部入れ替わって最後の曲、外山雄三の「管弦楽のためのラプソディ」。 ここまで元気のいい演奏が続いていましたけど、この曲が一番盛り上がっていましたね。 拍子木、鐘、太鼓による凄い勢いで曲が始まり、おなじみのメロディも随所に織り込まれているのを、オケメンバーもやる気満々って感じです。 もちろんやりたい放題という感じではなくって、きちんと統制された音楽となってます。 ただ、音楽が各ブロック毎にやや分断された感じに聞こえた部分もあったようなのは高谷さんの範疇でしょうね(あまりそんなことにこだわって聴くのは、この場合よくないと思いましたけどね)。 最後、ホルン・メンバーが鉢巻をしてソーラン節(?)を高らかに演奏して盛り上げての幕となりました。 会場も大ウケ、ノリノリでした。 全体的にストレートで元気いっぱいの演奏が続きましたけど、オーケストラもこれくらい頑張らないと、クラシックってかしこまってて堅苦しい・・・みたいな感じになってしまうでしょう。 だからこれでよかったと思います。 じっと耳を澄まして聴くだけがクラシックではないですものね。

そしてフィナーレは、会場の全員で「世界に一つだけの花」を合唱。 伴奏がとっても難しかしくてね、あまり歌わず(歌えず)、そのぶんまじまじと歌詞を読んでいたんですけど、とってもいい歌詞ですね。 たのしい時間をたっぷりと過ごさせていただきました。