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オーケストラ・アンサンブル・フォルツァ 第16回定期演奏会

シャープで若々しい初夏のブラームス戻る


オーケストラ・アンサンブル・フォルツァ 第16回定期演奏会
2012年5月13日(日) 14:00開演 八尾プリズムホール・大ホール

リスト:交響詩「祭典の響き」-*1
ショスタコーヴィチ:交響曲第9番 -*2
ブラームス:交響曲第1番
(アンコール)エルガー:弦楽セレナーデop.20 より 第2楽章

ゲストコンサートマスター:西田史朗

指揮:松永健司郎、大塚洋平-*2、菊 正憲-*1


第11回定期演奏会(2007年2月18日)以来、5年ぶりとなったフォルツァの演奏会。 そんなに長く伺っていなかったとは、自分でも驚きました。 でもさすがに大阪市大学OBオケの発展系らしく、すべて団内指揮者による気鋭の演奏、大いに満足しました。

中でもメインのブラームスの交響曲第1番。 冒頭、いきなりの快速テンポに度肝を抜かれてしまいました。 シャープで若々しいブラームスでした。 ブラームスは「晩秋」のイメージに例えられることが多いのですが、まるで「初夏」でしたね。 木管楽器のスマートな響きにホルンの明るい音色、それでいて終楽章フィナーレなど力感たっぷり。 大いに盛り上がって会場からブラボーも飛んでいました。 ただ、人生も半ばを過ぎた人種には、若いねぇ、と思うことしきりでしたが、これはこれで楽しませていただきました。 元気になれました。

ショスタコーヴィチの交響曲第9番、じつはこれが本日のお目当てでしたが、こちらも納得度の高い演奏に満足。 コミカルかつアイロニカルに響かせて、なかなかに聴き応え十分な演奏でした。 第2楽章以降、真摯な演奏がこの曲の暗い面を表出させたようで、会場受けは良くなかったかもしれませんけれど。 でもこのオケの巧さは各楽器の響きのトーンが統一されていること。 弦・管・打、これらが等価に響いて一体となった音楽は、オケをよく知る団内指揮者による賜物かもしれませんね。 素晴らしい演奏に感じました。
惜しむらくは指揮者の大塚さんの愛想がよくなかったことかな。 カーテンコールに1回くらい出てきて笑ってほしかったな。 ショスタコーヴッチらしく苦虫を噛んだような表情でしたもの。

冒頭のリストの交響詩「祭典の響き」。 これは多分始めて聴く曲だと思いますが、華やかな演奏ながらしっかりと纏めていた印象です。 祝典序曲らしい華やかさ、軽やかさを丁寧かつ流麗に指揮されて、小気味よく演奏した好演だったと思いますが、かえって曲の底浅さが露呈してようにも感じました(偉そうですみません)。


以下、未稿