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枚方フィルハーモニー管弦楽団 第75回定期演奏会

「革命」終楽章の落ち着いた深い響きに耳からウロコ戻る


枚方フィルハーモニー管弦楽団 第75回定期演奏会
2012年5月20日(日) 14:00開演 枚方市民会館・大ホール

ベートーヴェン:歌劇「フィデリオ」序曲    (-1)
シューベルト:交響曲第7番ロ短調「未完成」  (-2)
ショスタコーヴィチ:交響曲第5番ニ短調「革命」(-3)
(アンコール)レスピーギ:リュートのための古風な舞曲とアリア第3番より
「イタリアーナ」

指揮:寺坂隆夫(-1)、生島 靖(-2)、谷村 浩(-3)


団内指揮者によるザ・市民オケともいえる演奏には多少の難はあっても、才気煥発でテクニック一辺倒・合わせフェッチ的な演奏とは一線を画していて、いつもながら音楽を聴くことの面白さを感じさせてくれました。

「フィデリオ」序曲、寺坂さんらしい句読点をしっかりとつけた丁寧な進行。 オケも集中力を高めた演奏で、客席の当方は隣で子供が時々奇声を出しても、オケの集中力に引き込まれてしっかりと聴かせていただきました。 昔聴いたベートーヴェン、そんな印象も持った演奏でしたね。

シューベルトの「未完成交響楽」は密度の濃い演奏でした。 たっぷりとした響きが重くなりすぎず、キレもあって堂々としながらもシューベルトらしい歌心も感じられる好演だったと感じました。 練習量が先の曲とは違うのでしょうね、響きの深みが違いました。

そしてメインのショスタコーヴィチの交響曲第5番「革命」。 終楽章が遅いテンポでじっくりと進んで行って耳からウロコ状態。 ヴォルコフによる「証言」以降、歓喜ではない解釈もあって遅いテンポの演奏も聴いてますけれど、冷徹ではなく明るみのある重量感ある響きでのこのテンポ。 オケの実力に合わせてのことだろう・・・ と思いつつも、終始落ち着いた深い響きに、考え込むことしきり。
とにかく更に練習を積まれたようですね。 低弦を芯にした聴き応えのある演奏で、分奏も整っていて、大きな拍手を贈りました。

アンコールは、レスピーギのリュートのための古風な舞曲とアリア第3番より「イタリアーナ」。 この曲もこのオケらしく木の響きのする合奏でした。 ほんわかとした気分になって会場を後にすることができました。 お疲れさま&ありがとうございました。


以下、未稿