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オーケストラ・アンサンブル・フォルツァ Autumn Concert 2013

アランフェス協奏曲、陽が射したように明るく暖かな空気が戻る


日時:2013年10月13日(日) 14:00開演(13:15開場)
場所:八尾市文化会館・プリズムホール

曲目:ミヨー/地中海風序曲
   ロドリーゴ/アランフェス協奏曲 -*
   チャイコフスキー/交響曲第6番「悲愴」 -**

(アンコール)ヴィラ=ロボス/ブラジル民謡組曲よりガヴォット・ショーロ -*
(アンコール)チャイコフスキー/組曲第4番より第3曲「祈り」-**

独奏:谷 治毅 -*

指揮:池田俊明、菊 正憲 -*、大塚洋平 -**


アランフェス協奏曲が始まるとホールの中に陽が射したように明るく暖かな空気が流れ込みました。 透明感のある軽やかな素晴しいギターソロ、オーケストラも歯切れ良い響きで真摯なサポート、素晴しい演奏演奏でした。 またアンコールも柔らかなギターの調べにうっとり。 生でこれらの曲を聴くのは始めてだと思いますが、このような素晴しい演奏に出会えたこと感謝します。
オーケストラは前曲より引き続いて14型の編成でチェロ9本・コントラバス6本の大型の編成、ギターの音がかき消されないかとの心配は杞憂でした。 きちんと統率されたオケもギターによく似た明るめの響き。 軽やかで暖かく、ギターによくマッチしていました。 中でも木管の落ち着いて深みのある響き、特にコールアングレのソロは巧かった。 また終楽章フィナーレでの軽やかなトランペットに軽い押し出しの強さを見せたホルン、弦楽器もよく揃って盛り上げていました。 そして谷のギターの調べには懐の深さが充分にあって、第2楽章では哀愁をもった落ち着いた響きでホールを満たして惹きつけていました。 素晴しい演奏に大きな拍手を贈りました。
休憩を挟んでチャイコフスキーの交響曲第6番「悲愴」は、余計な感傷や盛り上がりを抑えて見得を切ることなど皆無。 大塚洋平さんの端正な指揮に呼応したオーケストラもクールで粘り気の少ない演奏として応えていました。 物足りないと感じた人はいるかもしれませんね。 ピークとなる第3楽章の終わりなども機動力を発揮した力強くタイトな演奏なのだけれども常にクールな印象。 きっちとした演奏はどこか冷めた感じがしましたし、終楽章のフィナーレなどもささっと進んでコントラバスのピチカートに繋いで、あっさりと終わった感じ。 正直なところ、この曲はあまり好きではないので、聴いている当方にとってはけっこうすんなりと入ってきました。
しかし冒頭に演奏されたミヨーの地中海風序曲は、よく言うと全員参加の熱演なのでしょうが、各パートが無防備に鳴っている感じ。 端的に音量が大きく、特にトランペットとトロンボーンの響きの正面になっていたせいか正直うるささを禁じ得ず、ウィット感を感じられないまま盛大に終った・・・という感じ。 あまりいい感想が書けなくてすみません。
とにかく若いメンバーによるアンサンブル・フォルツァ、今回も全員団内指揮者によるオケと一体感のある演奏を楽しみました。 皆さんお疲れさまでした。


以下、未稿