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オーケストラ・ソノリテ 第27回定期演奏会

エッジの立った演奏ながら、重厚感も艶も戻る


日時:2014年8月24日(日) 14:00開演(13:00開場)
場所:あましんアルカイックホール

曲目:ベートーヴェン/エグモント序曲
   ビゼー/交響曲ハ長調
   チャイコフスキー/交響曲第4番ヘ短調
(アンコール)失念

指揮:袖岡浩平


いずれもエッジの立った演奏ながら、チャイコフスキーでの重厚感を持ちながらも艶のある響きで推進された音楽は見事でした。

指揮者の袖岡浩平さん、始めて聴く人ですが若手らしいキビキビとした動作でオケに的確に指示を与えてゆき、オケもそれによく応えていたと思います。 練習量の差でしょうか、前2曲に比し、チャイコフスキーでのオケの響きのブレンドに差がありましたね。

エグモント序曲では、いかにもベートーヴェンのデスマスクを想起させるようなエッジの効いた重厚感で堂々と演奏しきった、という感じでしたね。

ビゼーの交響曲も、分奏が良く、張りのあるオケの響きで明るく彩られていましたけれど、前半はやや管楽器にバランスがあったみたい。 元気のある演奏ながら音がすべて前に前にと出ていたようです。 もうちょっとウィットの効いたお洒落な演奏が好きなのですね(偉そうにすみません)。

休憩を挟んだチャコフスキーの交響曲第4番、冒頭より強靭なホルン、トロンボーンと続いてトランペットの突き抜ける感じなど見事な開始。 低弦に粘りのある弦楽器の分奏も良く、前2曲とはアンサンブルの深みが違いました。 躍動的なピチカートで演奏される第3楽章などアンサンブル全体がよく揃って見事な推進力。 そして白眉は終楽章、ダイナミズムを伴った響きのエッジが立って、一糸乱れぬ大団円へと結びつけました。

じつに見事な演奏で、演奏には余裕も感じましたけれど、ただしどの曲も音量が常にmf〜fffみたいな感じで、またテンポを揺らすこともなかったでしょうか。 なんだかひたすら頑張っているようにも思え、とくにチャイコのこの曲はそんな曲でもあるのですが、途中でちょっと疲れたのが正直なところでした(高知より戻った疲れが癒えていないためかも)。

巧いか下手かと問われると、間違いなく巧いと答えますけれどね、このあたりは体調および感覚の違いということで許してください。 次回は木下麻由加さんという神戸大出身でデンマークで勉強されている若手女性指揮者を迎えて演奏会のようです。 こちらでリベンジできればと思います。 パワフルな演奏だったので本当に皆さんお疲れさまでした。



以下、未稿