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京都教育大学管弦楽団 第46回定期演奏会

真正面から演奏に取り組まれた爽やかな演奏会戻る


日時:2015年11月28日(土) 14:00開演(13:30開場)
場所:文化パルク城陽・プラムホール

曲目:ブラームス/大学祝典序曲(-*)
   チャイコフスキー/ヴァイオリン協奏曲 ニ長調 作品35
   シベリウス/交響曲第2番
(アンコール)ハチャトゥリアン/「仮面舞踏会」より「ワルツ」

独奏:西尾恵子(vn)

指揮:藏野雅彦(客演) 木村友大(学生指揮-*)


真正面から演奏に取り組まれた爽やかな演奏会を楽しみました。

冒頭の学生指揮者木村さんによる大学祝典序曲、落着いて全体を見渡した指揮でオケもよく纏まっていましたね。 作品そのものに語らせる、といった感じだったでしょうか。 木管楽器もチャーミングでした。 コクやタメなど欲しい気がしたのは欲張りで、明るい響きによる若者らしい大学祝典序曲。 終演後、コンマスと熱い握手をしていたのも納得できました。 大きな拍手を送りました。

2曲目のヴァイオリン協奏曲はソリスト西尾さんが素晴らしかった。 艶ののった深みのある響き、安定したテクニックに加えて楽器をいっぱいに鳴らす雄弁さも特筆しておきたいですね。 特に第1楽章のカデンツァと終楽章。 先鋭的でもあって聞き惚れていました。 西尾さんの独壇場みたい。 藏野さんに率いられたオーケストラは正に纏められていてソロとの息も良く、ソロを見事に惹き立てていました。 とても聴き応えのある演奏に大満足。

10分間の休憩を挟んでメインのシベリウスの交響曲第2番。 この難曲に真正面がぶつかって乗り越えていましたね。 これは藏野の明快な指揮によってじっくりと進めたところ大でしょうが、それに集中力を切らさず一所懸命ついていったオケの健闘もまた見事。 終始太い響きで曲を支える低弦をベースとし、各パート一丸となって曲を進めていた弦楽アンサンブルが良かったですね。 そしてタイトに打つティムパニ、マレットを換えながら時に鋭くコンパクトに打って引き締めていましたし、終楽章、輝かしく吹いた金管ファンファーレもしっかりと抑制をかけて曲からはみ出さず見事に曲を彩っていました。

今回初めて聴いた京都教育大学管弦楽団ですが、客演とはなっていますが藏野さんも同校の非常勤講師をされているそうですし、素晴らしい演奏を聴かせてくれた西尾さんも弦トレーナーをされているそうです。 真摯な演奏は爽やかで、今後の更なる発展を期待したいと思います。 とにかくお疲れさまでした。


以下、未稿