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墨染交響楽団 第19回定期演奏会

若々しいパワーを感じた熱いオケ戻る


日時:2016年1月31日(日) 14:00開演(13:00開場)
場所:文化パルク城陽・プラムホール

曲目:シューベルト/交響曲第7番「未完成」
   ブラームス/ 交響曲第4番
(アンコール)レスピーギ/リュートのための古風な舞曲とアリア第3組曲第3番「シチリアーナ」

指揮:滝本秀信


明るい響きが特徴的だったシューベルトの未完成と若々しいパワーを感じた熱いブラームスの交響曲を堪能しました。

正直、未完成交響曲というのは苦手な曲なのですが、このように明るい響きである種屈託のなさも感じさせる演奏に、とても好感を持ちました。 もちろんその裏には、弦楽各パートがよく纏まり、中低弦を芯にしっかりとした構成感を持っていたこと。 これが重要で、聴き応えのある演奏としていました。

指揮者の滝本さん、ちょっと個性的な棒ではなかったでしょうか。 右手が単に拍を刻むのだけではなく、時に身体の動きも含めてニュアンスを伝える棒の動き。 オケもそれによく応えていましたね。 主題が繰り返されても退屈などせずに最後まで楽しませてもらいました(徒手体操のような几帳面な指揮で、単調に主題が繰り返されると聴き飽きてしまうことが多々あるのですけれど)。 少々ストレートに響き、少々粘り気が欲しい感じもしましたが、大変満足しました。

メインのブラームスの交響曲第4番も同様な感じのストレートな演奏でしたが、よりパワフルな感じの熱い演奏でした。 ブラームス最後の交響曲ですけれど、寂寞とした感じはなかったですね。 明るく若々しい響きを基調としていたので、青春の息吹のようなものも感じました。 ここでも滝本さん、オケをきちんと統率しながらも、流麗な動きでオケの自主性を巧く引き出し、演奏を彩っていたようです。 その分、抑制をかけて音量を縛ったりすることは少なく、個人的にはちょっと元気ありすぎかな・・・と感じる面もあって、少々聴き疲れしてしまった、というのが正直なところですが、これは当方が年寄なので許してください。 それにしても、オケの皆さんがこの演奏にかける意気込みは十二分に伝わってきましたよ。 軽薄に響くことのない真摯なブラームスでした。 こちらの演奏もまた好感を持って聴かせてもらいました。

始めて聴く指揮者とアマオケでしたけれど、ホームページによると、社会人と学生で構成されていて平均年齢は30歳前後だそうですね。 指揮者の滝本さんとも度々共演されているようです。 そんな若いオケも結成10年で、次回の第20回定期演奏会は京都コンサートホールでサン=サーンスのオルガン付きに挑戦されるそうです。 期待が高まりますね。 とにかく皆さんお疲れさまでした。


以下、未稿