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川西市民オーケストラ 第5回ファミリーコンサート2017

老若男女ともに楽しめる内容戻る


日時:2017年4月23日(日) 14:30開演(14:00開場)
場所:川西市文化会館・大ホール

曲目:<第1部>
    スッペ/「軽騎兵」序曲
    パッヘルベル/カノン(フルオーケストラ版)(*)
    ブラームス/ハンガリー舞曲第1番
    L.アンダーソン/ワルツィング・キャット
    ハチャトゥリアン/「仮面舞踏会」よりワルツ
    ベートーヴェン/交響曲第7番 第1楽章
   <第2部>
    L.アンダーソン/舞踏会の美女
    セイヤ編/ディズニー・クラシックス(弦楽合奏)
    ハーライン/星に願いを (*)
    モリコーネ/ニューシネマ・アパラダイス・セレクション (*)
    チャイコフスキー/「眠りの森の美女」よりワルツ
(アンコール)永六輔作詞、中村八大作曲/上を向いて歩こう (*)

指揮:白谷 隆 (* 編曲、おはなし)


「家族で気楽にオーケストラ」のタイトルらしく老若男女ともに楽しめる内容を楽しみました。 未就学児童もOKの演奏会、子供の泣き声や走りまわる子供たちもいるなか、白谷さんの判りやすいトークで演奏会は進み、手を抜くことのない真摯な演奏を展開したオーケストラもまた17才から80才を超えるメンバーが集まっているとのこと。 昨年のこの演奏会は文化祭的な内容で少々取り留めなかったような気もしましたが、今年はしっかりとした内容のファミリーコンサートを楽しませてもらいました。

指揮台の前には保育園などで見かけるような手作りの動物プレートや箱が並んでいて、開演前のロビーでは折り紙コーナーもあって、気楽にオーケストラを実践されてました。 オケの方々も黒ズボンに黒スカートの出で立ちでしたが上着はノーネクタイ、カラーシャツの方もいらしてリラックスした雰囲気。 なお編成は 9-10-7-7-3 の通常配置でした。

白谷さんが登場されて、威勢の良い「軽騎兵」序曲よりスタート。 メリハリも効いた演奏はしっかりと音がブレンドされてにぎにぎしくてとっても良い感じやな、と聴いていると、白谷さんが客席を振り返って手拍子を要求。 これで会場に一体感が生まれて雰囲気が一気に盛り上がりました。

演奏会は白谷さんのトークで進められ、オケメンバーが退屈で寝ているのを客席の拍手で起こす小芝居など、未就学児童や低学年生に向けた内容としながらも、いずれの演奏はとってもしっかりとしたもので、聴きごたえありましたね。 白谷さん編曲もまたカラフルで曲の特徴を判りやすく説明しているような感じ。 カノンでは木管や金管をうまく使ってパイプオルガンのような響きを醸し出していましたね。

第2部の「星に願いを」では楽器紹介を兼ねて fl,cl,ob,fl,hr,tp,tb,tuba,vn,va,vc,cb,timp,dr,pf がそれぞれの音色で曲を進めたのち、その楽器がオケのどこにいるかの答え合わせ。 演奏をリピートし、奏者がそれぞれのパートで立ち上がっての演奏としました。 とても判りやすく、また興味も持たせたあとは全員が立ちあがっての演奏とし、ここに客席からの手拍子も加えてまた客席との一体感も出てよかったですね。

子供向けだけでなく、お父さんお母さん世代の方には「ニューシネマ・アパラダイス・セレクション」でご夫婦が結婚される前に映画デートされたことに思いも馳せられたでしょうし、爺さん婆さんとなったなった世代には、アンコールで「上を向いて歩こう」を口ずさんで満足されたのではないかな。 オーソドックスで判りやすい内容としながらも、よく考えられた選曲でありました。

昨年は箏や合唱との共演など盛り沢山で凝った内容で出演者も多く、オケもストレートに盛上げてお仕舞い、そんな感じで少々消化不良となってましたけど、今年は白谷さんのリードと編曲によって各パートを浮き上がらせたり音をうまく重ねたりしつつも、判りやすさを基本としつつもとてもしっかりとした演奏で楽しませてもらいました。

終演後、ホールから自宅にもどるご家族連れの皆さんがとってもにこやかな笑顔で会場を後にされていたのが印象に残った演奏会でした。 出演者の皆さんお疲れさまでした。


以下、未稿