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近畿フィルハーモニー管弦楽団 第14回ファミリーコンサート

しっかりした演奏内容でたっぷりとオーケストラサウンドを堪能戻る


日時:2018年11月18日(日) 14:00開演
場所:八尾市文化会館プリズムホール・大ホール

曲目:ボロディン/歌劇「イーゴリ公」より「だったん人の踊り」
   チャイコフスキー/大序曲「1812年」
   歌謡曲メドレー
    ラブマシーン、UFO、365日の紙飛行機、世界に一つだけの花
   テレビドラマメドレー
    逃げるのは恥だが役に立つ、太陽にほえろ、水戸黄門、北の国から
   アニメメドレー
    セーラームーン、タッチ、宇宙戦艦ヤマト、ルパン三世
   のだめカンタービレ・オープニング
    ベートーヴェン/交響曲第7番より第4楽章
   (アンコール)日本の唱歌メドレー

指揮:木下麻由加


楽しい時間があっという間に過ぎる、近フィルのファミリーコンサートは木下麻由加さんの指揮のもと、オーケストラの良い面をうまく引き出した演奏会でした。 たかがファミリコンサート、されどファミリーコンサート、みんなの知っている曲の演奏は難しいものですが、充実した演奏の数々、演奏者の方も楽しまれていたのでしょうね。

後半プログラムの各種メドレーでは、ドラムセットを持ち込んだゴキゲンなサウンドから始まって、スィング風のルパン三世まで、演奏に勢いがあるんだけれども金管楽器や打楽器がとても上品に響いてきて、しっかりした演奏内容でたっぷりとオーケストラサウンドを楽しませてもらいました。

個人的に驚いたのは、大序曲「1812年」。 冒頭のヴィオラとチェロによる深いコク、タメもよく効いた素晴らしい演奏よりぐっと曳き込まれました。 真摯で引き締まった戦闘シーンでのハリのある低音金管も上質で、すべての楽器が気負いすぎることなくきちんと鳴って曲を進めているのが素晴らしい。 あまりの真摯な迫力からか、幼子を抱いてホールの外に連れ出す人が続出でしたね。 戦闘シーンが収まると、今度はしっとりとした旋律がうごめくように絡みあって、しだいに緊張感を高めて最後の戦闘。 大砲のバスドラムがまた板を打ち付けるような引き締まった打音。 フィナーレでの木下さんの粘り腰も決めて、見事な演奏でした。 失礼ですが、こんなに素晴らしい1812年を聴けるとは思ってもみなかっただけに、驚きました。

最後のベートーヴェンの第7番第4楽章こそ、いきなり感があって(第3楽章からの流れで第4楽章に雪崩れ込むスリ込みができている当方としては)最初はなかなかノリ切れませが次第に馴染んできてホルンの斉奏を楽しみました。 金管楽器が力強いのに絶妙なバランス感覚で全体より突出しておらず、全曲を通しで聴きたかったな。
とにかく、時間があっという間に過ぎる楽しい時間でした。 皆さんお疲れさまでした。



以下、未稿