BQクラシックス My Best Quality Classical Music Site 〜 堅苦しいと思われがちなクラシック音楽を、廉価盤レコード(LP)、CD、アマチュアオーケストラ(ブログ「アマオケ大好き、クラシック大好き」)などで気軽に楽しんでいます。
TOP演奏会感想文廉価LPコンサートホールLP廉価CD資料室掲示板
クルト・レーデルのバッハ/フーガの技法

身近にバッハの偉大さを教えてくれる(戻る

最近あちこちの音楽系ブログで評判になっている作曲家占いをしたところ、僕はJ.S.バッハなんだそうです。 類似度94%。 バッハは嫌いではありません。 確かに好きだと思いますけど、どうかな〜、なんて思っているときに見つけたのがこのレコードです。 先日来聴いているニコラーエワのピアノ版の精神性の高さとか、創造力の豊かさに圧倒されていましたけれど、もっと身近にバッハの偉大さを教えてくれるような演奏ですね。 

このレコード、西梅田の中古店で見つけたときに躊躇したんです。 持っているような気がしたんですよ。 でもって、いったん見送り、家に帰ってから手持ちのレコードを調べて持っていないことを確信してからら買ってきました。 しかし!! レコードをほぼ聴きおわったころにネットで検索をかけたら、自身のサイトがヒット。 なんと2000年11月15日、今は無き有楽町ハンターで全く同じものを購入していました。 お粗末。 老眼が進んでいるのでしょうか・・・ちゃんと見たのなぁ。 ああ、ショックです。

そんなことはともかく、このレーデル盤。 対位法の曲と未完成フーガ管弦楽で演奏され、カノンはコシュローのよるオルガン演奏となっています。 そしてこのオルガンの響きがとても力強いのが印象的です。 レコードの第2面は、そんなオルガンによるカノン4度で始まり、対位法の曲8〜11のあとカノン第3で終わる構成。 まったくの偶然でしょうが、この面だけでも一つの世界を形成しているかのように感じてしまいます。 そしてレコード第3面の最後には未完成のフーガ。 唐突に終わってしまいます。 絶筆の部分、どこかのサイトに痛々しいと書かれていたとおりです。

なお第4面にはコシュローによる前奏曲とフーガト長調(BVW541)とニ長調(BWV531)の2曲を収録。 より輝かしい響きなのはノートルダム寺院のオルガンだからでしょうか。 こちらも生気ある演奏が素晴らしいと思います。

同じ管弦楽版でも、このレーデル盤を持っていないことを確信し、引っ張り出して聴いてみたマリナー盤のような学究臭さはまったく感じません。 もちろんレーデルは真摯な演奏を展開していて、きちんとした構成感を持っているのですけれど、どこかにおおらかさみたいなものも感じます。 そしてこれらが見事にマッチした演奏になっているようです。 ますますバッハの偉大さ奥深さを知らされた気分です。