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スピヴァコフスキーのシベリウス/ヴァイオリン協奏曲

叙情性が漂う味わい深いシベリウス(戻る

コロムビア・ダイヤモンド1000シリーズに収録された名盤の1枚。 叙情性が漂う味わい深いシベリウスのヴァイオリン協奏曲です。 このレコードが出ていた当時、まったく意識しなかったレコードですけど、ようやくこの歳になって入手でき、味わえるようにもなりました。 味わい深い演奏ですね。

そもそもシベリウスのヴァイオリン協奏曲との出会いはPILZの廉価CD。 ブルーノ・ツヴッカー(vn)、カルロ・パンタリ指揮フィルハーモニア・スラヴォニカの演奏。 いわゆる幽霊録音ですね。 しかし、このCDが超名演奏だと話題になっていた時期がありました。 1996年頃だったでしょうか。 このCDは今でもよく聴きかえしています。 力が漲って、切れ味も鋭い演奏は確かに名演奏ですけれど、でもこれを入手した当時、曲自体にまだ興味が無かったことも事実です。

曲自体にようやく興味が持てたのは、大阪シンフォニカーの第65回定期演奏会(1999/11/29)。 独奏の川田知子さん(指揮は小泉和裕さん)の気合の入った演奏を目の当たりに接し、それまでなんとなく聴いていたフレーズが身体に染み込んでくるようになりました。
以来、この曲の演奏を聴く機会も増えました(アマオケの演奏会でもこれまで2回接しています)し、このレコードも運良く300円で入手することが出来ました。 入手できたときは嬉しかったですね、こちらも噂で聞いていた名演奏なのですから。

そして期待して聴いたこの演奏。 ツヴッィカーや、エミー・ヴァーヘイの独奏で馴染んでいたせいもあって若干線の細さがちょっと気になりますね。 特に第3楽章の冒頭や第1楽章のフィナーレなど、もうちょっと切れが欲しいと思わなくもありません(欲張りですか)。 
でも第1楽章の冒頭のメロディ、泣きが入って情緒深くもあります。 第3楽章のハルモニクスの部分もなんとなく伸びきっていないようなところが、荒涼とた雰囲気を醸し出して一筋縄でいかないこの曲の持つ魅力を示してくれているのかもしれませんね。 とにかく味わい深い演奏ですね。