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バイロイト・セット・サンプラー

バイロイト実況録音の魅力(戻る

バイロイト祝祭劇場での「さまよえるオランダ人」「タンホイザー」「パルジファル」による実況録音盤のサンプラー・レコード。 1961年の「さまよえるオランダ人」と1962年の「タンホイザー」をサヴァリッシュの指揮、1962年の「パルジファル」はクナッパーツブッシュの指揮で、見せ場を2〜3曲(というか箇所)づつ収録されています。 1973年に1,300円で出ていたものです。

今でも時々中古LPで見かけるので、けっこう売れたのではないでしょうか。 僕と同じく貧乏で全曲盤なんて高嶺の花、雲の上の存在だなんて思っていた人が、想像力を豊かにして楽しんで聴いていたのではないかな。 僕はまだそんな状態のまま、ほとんど進歩していません。 唯一「さまよえるオランダ人」だけはLPで全曲盤2セット、CDでも1つ持ってます。 オペラはやはり苦手分野だから、このような抜粋盤が頼りになります。

さて、全曲盤を買っただけあって「さまよえるオランダ人」が馴染みというか、惹きこまれます。 なんたって「水夫の合唱」。 実況録音だけあって、合唱しながら足を踏み鳴らす音にワクワクします。 他の盤を聴いていても、この足音が無いから物足りなく感じてしまうほどスリ込まれてしまっています。
ただこの「オランダ人」音質的には他の2曲よりちょっと痩せているようにも感じます。

「タンホイザー」も序曲にもメロディが使われている「大行進曲」。 おなじみのメロディに合唱が入って感興が高まります。 スタジオ録音では得られないある種の生々しさのようなものを感じて好きです。 盤面を返して、巡礼の合唱「ふるさとよ、また見る野山」の高揚感、そしてエリーザベトの祈り「マリア様、願いをお聞きください」(エリーザベト:アニア・シリア)も素敵です。 

「パルジファル」になるともう限界かな。 クナッパーツブッシュ指揮で情感豊かに演奏され、ハンス・ホッターの歌も見事なのですけど、難解というか、単に馴染みが無いからかな。 そのうち閃くように好きになることもあるでしょう。 やはりこんなとき、抜粋盤っていうのは便利です。