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クルト・レーデルのバッハ/音楽の捧げもの

まっすぐであたたかいバッハ(戻る


クルト・レーデルのバッハの音楽の捧げものは、個人的にクルト・レーデルの最高の演奏だと思っている。 真摯でひたむきさを感じるストレートな演奏で、文字通り音楽を捧げられているような気分になる。 冒頭のホカンソンによる3声のリチュルカーレから、じっくりと音楽が進んでゆくさまに、ぐいぐいとバッハの音楽空間にひきこまれてしまう。 どの部分も晴れがましいような演奏ではないし、謹厳なだけの演奏でもない。 どう言えばいいのだろうか。 いや、聴くことには多くの言葉なんか必要なく、ただただ安心して音楽に身をまかせていればいいのだ・・・ と思えるようでもある。 学生時代に中古で購入して以来の大のお気に入りなので、きちんとした評価ができないだけだと思うけれど、まっすぐで温かいクルト・レーデルらしさのよく出た素晴らしい演奏であることには違いないと思う。 どうだろうか。
なお、このレコードは中古レコードとして時折見かけるお馴染み盤である。 かつて国内盤(BMGビクター)で限定生産の1,500円盤として出たことがあるけれど、それ以来CD化されたような気配がない。 ただこのCD化のとき、LPレコード収録の都合からA面最後に2声のカノン、4声のカノンを配置し、B面冒頭に6声のリチェルカーレからトリオ・ソナタに繋いでいる順番がそのままCD化されており、大いに失望した経験がある(本来は6声のあとに、2声のカノンと4声のカノン、続いてトリオ・ソナタとなる)。 きちんとした評価をしてもらいたい。