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スヴェトラーノフ/ボリショイ劇場管のラフマニノフ交響曲第2番

土俗的で濃厚なロシアのロマン(戻る


2002年5月3日にスヴェトラーノフが亡くなりました。 享年73歳。 指揮者としてはまだまだ若い死の報に接し、追悼の意をこめてボリショイ劇場オケとのラフマニノフの交響曲第2番のCDを出してきました。 時々出しては聴いているお気に入りの盤で、僕がスヴェトラーノフの演奏に初めて接した録音でもあります。

1964年に録音されたもので、おまけにメロディアではなく、VOXから出ていたせいか少々音の抜けが良くないように思います。 メロディアの2枚組シリーズには確かスヴェトラーノフによるラフマニノフ交響曲全集があったのですが、この曲が1枚目と2枚目に泣き別れになっていたので購入を止めた記憶があります。 こちらはどんな録音だったのでしょうか。

さてこのボリショイ劇場オケとの録音、充分すぎるほどスヴェトラーノフの魅力が伝わってくるように思います。 この曲については、一時期人気のあったラトル/ロス・アンジェルス・フィルの演奏が廉価盤で出たのを期待して聴きましたが、スカスカの演奏だったので本当にがっかりしました。 あとプレヴィン/LSOもいいと思うのですけど、やっぱりスベトラーノフ。 この演奏には、土俗的で濃厚なロシアのロマンがあふれています。 

確かにこの曲、都会的に演奏すると実にスタイリュッシュでカッコ良くなるとは思うのですけども、暗く重い曲調のなかにも暖かさや強靭さが常に潜んでいるように思います。 第3楽章など、この演奏では多少ぎこちなくも感じるのですが、朴訥と語りかけるようなスヴェトラーノフ、このヘヴィな演奏に魅力を感じます。

ラフマニノフの交響曲第2番には、この土俗的な演奏がよく合っているように思います。
とにかく赤い扇風機のおじさんスヴェトラーノフに黙祷したいと思います。

VOX ALLEGRETTO ACD8183 \1,000円程度で捕獲