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バルビローリ/ハレ管の「幻想交響曲」

バルビ節が全開(戻る


これもケンペ/ベルリンフィルによる「新世界」と同じく中古CD屋の店頭ワゴンにあったバッタもんCD名曲集「クラシカル・エレガンス・シリーズ」(MAC INDUSTRY INC.)の1枚です。 Royal Classics 盤ではROY-6467となっています。 LP時代、テイチクから出ていた1,000円盤のステレオ録音とものと同じものでしょう 。 以前から欲しかったのですが、このワゴンから捕獲したバルビローリの幻想交響曲、予想以上の快演(怪演?)で嬉しくなりました。

ケーゲルの演奏も怪演ですが、ケーゲルとは正反対のロマン色のとても濃い演奏でバルビローリが好きな人はたまらない演奏ではないでしょうか 。 なおバルビローリ/ハレ管によるモノラル録音の幻想交響曲はDUTTONから出ていますが、基本的な演奏スタイルは同じですね。 
とにかく各管楽器がよく歌っています。 また弦楽器のフレージンクや絡みも独特で、粘ちっこい感じ。 ただしハレ管らしくヴァイオリンの合奏にはやや粗さも感じますけれど、楽しむのには十分です。

そしてこの演奏、打楽器の強打と金管楽器の強奏もあってイケイケドンドンみたいになっているのも特徴的。
第1楽章は序奏部から各楽器が歌っています。 すでにバルビローリ節全開。 そしてここの最後のホルン・ソロは力強く、しかも濃厚なのですが、ティムパニの強打でグイっと惹き込ませるなんて、なんか強引さを感じてしまいます。

そして個人的なお気に入りは第2楽章の舞踏会のワルツ。 ここで一瞬止まりそうな感じに思いっきりテンポを落とすわ、息の長いフレージングで艶っぽく歌い、 バルビローリ好きにはたまらないほどの濃いぃ演奏。 僕はここまでやってもらえて嬉しくなってきて、聞きながらニヤニヤしっぱなしでした。

そして終楽章、打楽器が炸裂する演奏。 荒っぽく感じるほどの熱い演奏ですけど、ここまでやってもらえるとかえって爽快感があります。 けっして整った演奏ではないし、ベスト・チョイスとも思わないけれど、これほどまでに個性的にロマン色あふれた演奏は大好き。 とにかく一気に最後まで聞き通してしまいます。

確か1998年の購入で 780円だったかな?