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オーマンディのブルックナー「ロマンティック」

見晴らしの良いブルックナー(戻る

オーマンディによるブルックナー、ごく一部では高い評価を得ている演奏ですね。
全ての楽器がよく鳴り、見晴らしが良く流麗で気持ちいいブルックナーです。 ブルックナーの良い聞き手ではないと自認していますけど、特に第2楽章などは歌心にも溢れ、素晴らしいと思います。 好きなロマンティックの演奏の一つです。

このレコードは「オーマンディ音の饗宴1300シリーズ」の中古LP。
たぶん2002年頃に捕獲したと思います。 同じ録音は1996年に発売されたソニーの1,000円盤CDシリーズにライナップされ、未だに現役盤として残っているはずですので比較的容易に入手できるはずです。 
話は脇道に逸れますが、このソニー1,000円盤CDシリーズはけっこう面白い演奏があるので注目すると良いと思います。

さて1996年当時、オーマンディもブルックナーもほとんど聴いていませんでした。
ロマンティック」については、大阪シンフォニカーの第35回定期演奏会(1993/12/16)で、いい演奏だな、とは思ったものの、またその予習としてレーグナーやスィトナーのCDで繰返し聴きましたけど、とくに感銘を受けた記憶がありません。 
ブルックナーとは波長が合わないのだと思っていました(今でも少し思っています)。 まして当時はオーマンディのブルックナーなんてミスマッチ・・・そんな印象を持っていただけでした。 今でもまだ多くの人がそのように思っているのかもしれませんけれど、ね。

とにかくブルックナーは長くて退屈。
弦楽器のメロディに繰り返しが多いし、金管は時に大挙して叫んで騒々しい。 そんなイメージじゃないかしら。 個人的には、怪獣が出てくると似合う音楽だよなぁ〜 なんて思っていたことを白状しましょう。

でもこのオーマンディの演奏、実に巧みにオーケストラをコントロールし、とても見晴らし良い演奏としているのが特徴的です。
どの楽器のどのパートも明快。 響きが重なりあっても見事に分離して聴こえますね。 緻密に組上げた音楽なのですけれど、神経質なところなど皆無。 しかもオケが巧いので迫力もあります。 個人的には第2楽章、弦楽器が歌心に溢れていて心地よく音楽に浸ることができます。 この、音楽に浸れる、そんなところがブルックナー音楽のキモなのかもしれませんね。 最近はそう思うようになりました。

ブルックナーはイマイチ好きじゃない・・・なんて言われている方にはもってこいの録音ではないかと思っています。